《説教題:生まれてきてよかった》
《聖書箇所:イザヤ書43章1~7節/フィリピの信徒への手紙2章12~18節》
ショートメッセージ
▼いつの頃からか「コロナ禍」という言葉を使わないようになりました。「禍」とは「わざわい」です。でも、コロナウイルスは確かに人間には害をもたらしますが、自然界の一部であり神の被造物です。その意味では毒ヘビや毒キノコと同じ。気をつけて遠ざけるものではあっても、決して「わざわい」ではないと思うのです。この地球上に生きるすべての生き物にとって最大の「わざわい」は、強欲のために自然破壊を重ね、戦争をやめようとしない「人間」なのかも知れない....そんな思いを抱くようになってからは、「コロナ禍」とは言わず、「コロナ状況」と言うように心がけています。
▼しかしコロナ状況は私たちの日常生活に大きな痛み与えました。教会もその打撃を受けました。この3年間、教会にとって生命線とも言える「主にある交わり」「共に食卓を囲む交わり」を控えなければなりませんでした。
▼そんな危機的な状況も少しずつ変化し、私たちの暮らしはゆるやかに日常に戻ろうとしています。そんな新たな時代に向けて、宣教を再開しようとしている私たち。どんな思いを大切に再び歩み始めればいいか、聖書のメッセージから共に考えたいと思います。
《川上盾(かわかみじゅん)》 日本基督教団 前橋教会牧師
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