《説教題:悪の力とどう向き合うか》
《聖書箇所:ルカによる福音書第8章32~36節》
ショートメッセージ:「悪の力」と向き合う
▼変哲もない日常の世界から地球的規模の国際関係にいたるまで、 私たちの世界
には何と有象無象の<悪>が溢れていることでしょう。
▼それによってもたらされる悲惨は、理由なき殺人やテロ、 空爆や難民、餓死にいたるまで、 世界のここかしこに散撒かれているほどです。
▼ある意味で、私たちの世界は、「汎悪主義」に塗られていると言えなくもありません。 <悪>をコピペしてペタリと貼り付けたような殺人やテロ、 あるいはカネを産み出すために人を絞りに絞る 強欲な資本の暴走を目の当たりにすると、 この世界のシステムや制度そのものが、深い病に冒されているように見えます。 この世界は、<悪>という病膏盲に入りつつあるのでしょうか。
▼その中で、にもかかわらず、 私たちは、イエス=キリストの<愛>をどうしたら実践できるのでしょうか。
《プロフィール:姜 尚中(かんさんじゅん=Kang Sang-jung)》
1950年、熊本県熊本市に生まれる。
国際基督教大学準教授、東京大学大学院情報学環・学際情報学教授、 聖学院大学学長などを経て、現在東京大学名誉教授。 専攻は政治学、政治思想史、テレビ・新聞・雑誌などで幅広く活躍。
主な著書に『マックス・ウェーバーと近代』、『オリエンタリズムの彼方へ』、 『ナショナリズム』、『東北アジア共同の家をめざして』、 『増補版 日朝関係の克服』、『在日』、『姜尚中の政治学入門』、 『ニッポン・サバイバル』、『愛国の作法』、『悩む力』、 『リーダーは半歩前を歩け』、『あなたは誰? 私はここにいる』など。
共著に『グローバル化の遠近法』、『ナショナリズムの克服』、『デモクラシーの冒険』、 『戦争の世紀を超えて』、『大日本・満州帝国の遺産』など。
編著に『在日一世の記憶』など。
小説『母-オモニ-』、『心』を刊行。最新刊は『心の力』。
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